興津丈晴さん

生産者さんにいろんなお話をお聞きするコーナー第2回目のゲストは興津農園の興津丈晴さんです。
前回ゲストの石上さん同様、センゲンサンデーの初期からのメンバーです。
興津さんからは日ごろ使っている肥料についてお聞きしました。

肥料のお話の前に、有機野菜の栽培を始めたきっかけを教えてください。

私は23年くらい前から実家の農園の跡を継いだのですが、
ちょうど妹の子供が生まれるという時でして、
離乳食から自分が作った野菜を食べてほしいという気持ちがありました。
できれば安心安全なものを食べさせたいと、その頃少しやっていた有機野菜の栽培を全面的にやってみようと思い立ったのが始まりです。

肥料はどのような物を使っているのですか?

何種類かの肥料を長年研究してきた私なりのいいと思う配合で混合したものを使っています。
その種類は、①堆肥②ぼかし③有機JIS認証の有機肥料④苦土1⑤卵殻です。
①~③で窒素、リン酸カリウム④でマグネシウム⑤でカルシウムを畑に入れています。

ぼかしとはどんな肥料なのですか?

①もみ殻②EМ菌2③糖蜜④米ぬかや、魚粉、菜種かすなどを三か月ほど発酵させたものです。

肥料は有機野菜を栽培されているどの農家さんも同じような物を使っているのですか?

いえ、畑の土はその土地によってずいぶん違いますし、農家さんの取り組み方も人それぞれですので、まったく肥料を使わない方、ぼかししか使わない方いろいろいらっしゃると思います。
私の今の配合は、自分の畑に合っていて生産性ということも考えて研究を重ねた結果、必要な物を必要な分量与えているということになります。

肥料のほかに気をかけていることはありますか?

これも私なりのやり方になりますが、少量多品目になるように心がけています。
これは、大量にひとつの野菜を育てていると、いい時は大量に採れますが、悪影響があった場合はほとんど収穫できないことがあるからです。
あと、消費者の方にはいろんな野菜を食べてほしいという気持ちもあります。
今は、大根・小蕪・小松菜・ラデッシュ・キャベツなどを栽培しています。

興津さんが作った野菜は毎週水・金曜日に入荷されます。
お店で見かけたらぜひ手に取ってみてください。
センゲンサンデーにも出店されているので、野菜についていろんなことを聞いてみてくださいね。

脚注

  1. 苦土はマグネシウムで、窒素と結びついて葉緑素になります。
  2. EM菌は有用微生物群の略で、乳酸菌、光合成細菌などで構成されています。石鹸などにも使用されています。