石田俊さん

生産者さんにいろんなお話をお聞きするコーナー第3回目のゲストは里山共生農園の石田俊さんです。
第1回ゲストの石上さん第2回ゲストの興津さん同様、センゲンサンデーに出店してくださっています。
石田さんからは実践されている里山共生農法についてお聞きしました。

スタッフ

石田さんが里山共生農法を始めたきっかけを教えてください。

石田さん

私は大学・大学院と昆虫学について学んでいまして、ある時害虫についての研究をしていたのですが、ふと害虫と言っているのは人間だけで、虫のほうは一所懸命生きているだけじゃないかと気が付きました。
それからは、「害虫と呼ばれてしまう虫たちを殺さない農業」の実現をこころざし、祖父の農地を借りて農業を始め、その後、浜松の山中に移住して10数年、そして、ここ静岡の地に再度移住して4年と、様々な野菜や果物を育ててきました。

スタッフ

石田さんが始めた里山共生農法とはどのようなものですか?

石田さん

虫を殺さないようにするにはどうしたらいいのか最初は虫を寄せ付けないということを考えていたのですが、それは無理だということがわかって、今は共存していくことを考えています。
共存していくにはどうしたらいいのか、結論として農薬とかを使うようになる前の自然に寄り添って行われていた農法に戻ることではないかということにたどり着きました。
自然農という言葉もありますが、あまりにも意味が広すぎて、私は自身の農法を「里山共生農法」と呼んでいます。

スタッフ

実際にどのようなことをされていますか?

石田さん

畑は不耕起、野菜は固定種を自家採種、播種・育苗時から、ビニールハウスやマルチ、トンネルは使わない、農薬や化学肥料は使わない、など、まあ言ってみれば、畑を舞台に、主役である野菜たちの生命力を頼りに、私は裏方に徹するような農を営んでいます。
肥料についても今はほんの少し米ぬかだけを与えています。
それは、本当の自然でしたら熟した実は落ちて肥料のような役割を担うはずなのに人間が収穫して横取りしてしまうわけですので、その分を補ってあげるって感じなんです。

スタッフ

そのような農法ですとやはり違ってきますか?

石田さん

そうですね。野菜たちの生命力は、おそらくですが、人間の都合でなく、彼らの都合を最優先したときに最も大きくなると思います。たとえば、夏野菜の生命力が最大になるのはやっぱり夏。人間の都合で、本来育たない冬に採った夏野菜は、生命力に欠けると思っています。なので、播種から露地で育つ野菜は、地にしっかりと根を下ろし、どっしりと育っていくような、そんな感じを受けます。播種から露地ですと、収穫期間が短くなる野菜もありますが、でもそれは逆に、本来あるべき野菜の姿。そんな野菜は、虫が食べても関係ないくらい、強い生命力で育っていきます。

スタッフ

収穫した野菜や果物はどうされているのですか?

石田さん

私のような農法ですと潤沢に市場に出すのは難しいですし、かといって宅配とかでもその需要に合わせるのもなかなかできないとというこもありまして、マルシェのようなところで対面で販売するということをしています。
そのほうがお話して理解して買っていただくということができるからです。

スタッフ

これから先、どんなことをしていきたいと考えていらっしゃいますか?

石田さん

今の私の農は、まだ私の理想の農の途中段階です。里山共生農法にある「共生」という部分で、まだ、理想とは離れている実際があります。「人生一生勉強」ともいいますが、私の農も、出来なくなるそのときまで、野菜や畑の生き物、土が見せる様々な表情をたよりに、理想を追いかけて勉強なんだろうな~、と思っています。また当地は、冬季の気温が比較的高いこともあるので、熱帯性・亜熱帯性のもので、当地の露地で育つ果樹などを育てていきたいと思っています。収穫したものを加工するということも、今以上にやっていきたいですね。

石田さんが作った野菜などはセンゲンサンデーで販売されています。
ぜひ手に取って、お話も聞いてみてくださいね。
ブログもあって発信もされています。「いのちが集い、あふれる農園を目指してhttps://nuutetu.eshizuoka.jp/